 |
はじめに
当院において、従来より採用している食後過血糖改善剤は2種類(グルコバイ錠・ボグリボース)あるが、薬理薬効から発現する腹部症状は、コンプライアンス不良や継続服用を困難とする要因であった。今回、試用薬剤として採択したセイブル錠は、食後過血糖を抑制するが、従来薬と異なり、上部消化管で服用量の半分が吸収されることに特徴があり、食後1時間血糖値抑制への期待がある。また、消化器症状の副作用が軽減される可能性が示唆される。
2008年10月から2009年6月までに試用した事例につき、有効性と安全性のまとめを行ったので報告する。
対象
@千葉健生病院入院中にセイブル錠を服用した患者18名
A千葉健生病院付属まくはり診療所でセイブル錠を処方された患者74名
方法
カルテ調査と患者からの聞き取りを行ない、当院作成試用ガイドラインをもとに、評価を行なった
●調査項目
*年齢・性別・併用薬・セイブル錠の使用状況、セイブル錠服用前後のHbAIcの値
*副作用発現の有無と発現した副作用の種類
●評価
・有効性…副用開始約12週後のHbAlc値がマイナスO.4を達成
・安全性…副作用の種類と発現頻度・中止の有無
結果
◎年齢:30代3名 40代5名、50代16名、60代33名、70代26名、80代9名
◎性別:男性55名女性37名
◎セイブル使用状況
・セイブル錠単独開始…6名、他の糖尿病薬から変更… 46名
・他の糖尿病薬に追加…40名
◎有効性について
投与中止など24例をのぞいた68例で評価
38例/68例(55.9%)が12週後のHbAlc値がマイナスO.4を達成
◎安全性にっいて
副作用発現33名/92名投与中止となった例は16名
消化器症状45件・低血糖1件・その他の症状3件
考察とまとめ
今回の調査では、食事や運動など、生活面の影響や他の糖尿病薬との併用も多く、セイブル錠単独での評価は難しかったが、服用後の血糖改善効果については満足できるものが得られた。食後高血糖を把握する指標として有効な1,5AGの測定がされておらず、検討することができなかったので、今後、追加検討したいと考えている。安全性においては、消化器症状の副作用は、当初の予想より発現頻度が高かった。副作用を軽減し、服用を継続する対策として、少量から開始・整腸剤の併用・服用開始数日間の服薬指導の強化が考えられる。今回の結果をふまえ、セイブル錠を中心にα-GI薬の集約をはかる予定である。
|